要約と書評「ドリルを売るには穴を売れ 」


マーケティングの入門書「ドリルを売るなら穴を売れ」が非常に分かりやすく、入門者にとって良い本だと思いましたので要約したいと思います。現実のマーケティングもこの論理に則って戦略を立てるのが基本です。書評は書こうと思いましたが面倒くさいのでAmazonレビューでも見てください。笑 

この本で勉強する内容は以下の5点です。

①ベネフィット
②セグメンテーションとターゲット選定
③差別化
④4P
⑤4つの戦略に一貫性を持たせる

①ベネフィット
<顧客は、自分が得る価値が、自分が払う対価を越える場合に商品を買う>

◆機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット
・人間の3大欲求は「自己欲求、社会欲求、生存欲求」
・「その商品はターゲットのどの価値を満たしているのか?」を考えろ
 →トニックウオーター:すかっと爽やか、かっこいい飲み物、のどを潤す

②セグメンテーションとターゲット選定
<求めるベネフィットや価値は顧客によって異なるので、セグメンテーションで顧客を分けてそれぞれの価値を実現する>

◆セグメンテーションの分け方は2通り
・性や年齢で分ける
・心理や行動で分ける

◆以下の観点も参考
・市場の大きさ
・自社の強みが生きるかどうか
・どの程度その商品を必要としているか?
・商品のどの価値を満たすのか?(自己欲求?社会欲求?生存欲求)

→分けられたセグメントの中で、売りたいセグメントを決める

③差別化
<競合にない価値、競合より高い価値を提供して自分を選んでもらう>

◆差別化の方法は3通り
・手軽軸:ある程度の品質のものを、安く、便利に提供する
 →マクドナルド、吉野家DELL

・商品軸:再高品質の製品やサービスという売り物を主とする
 →高級フレンチレストラン、MacBook

・密着軸:顧客に密着して徹底的に顧客のニーズに応える
 →なじみの居酒屋、ソニーのレッツラー(カスタマイズ可能なパソコン)

※差別化軸はどれか1つに絞る
※自分の選ぶ差別化軸によってターゲット顧客も連動して決まる

④4P
<「広告、販促」で価値を伝え、「販路、チャネル」で価値を届け、「製品・サービス」が価値を実現し、「価格」で対価を得る>

1.製品、サービス
・「なにを売っているのか?」「どんな顧客のどのような価値を実現しようとしているのか?」を考える
 →「優雅なひととき」を売るパン屋はクロワッサンに高級ジャムをつけても売れる
 →「時間の節約」を売るパン屋は、野菜ジュースや缶コーヒーをつけても良い。朝早くから営業した方が良いが土日は休みで良いだろう
 
2.広告、販促
・広告で差別化ポイントを訴える

●基本3欲求
自己欲求「自分らしさ」・・・基準:内的価値

 達成感:「いつかは、クラウン」(トヨタ
 リフレッシュ:「スカッとさわやか」(コカコーラ)
 楽しさ:「楽しさふくらむバブルガム」(バブリシャス)

社会欲求「認められたい」・・・基準:外的価値

 思いやり:「愛情一本」(チオビタドリンク)
 異性:「私、もっと近づけた」(8×4)
 周囲への配慮:「息、さわやか」(クロレッツ)

生存欲求「生きたい」・・・基準:外的価値

 健康:「体脂肪が気になる方に」(花王へルシア)
 おいしさ:「すべてはお客様のうまいのために」(アサヒビール
 生存:「ドライブ中の眠気に」(ブラックブラック)

3.流通、チャネル
店舗、営業パーソン、販社、代理店、自動販売機、通信販

4.価格
適切な価格設定


⑤4つの戦略に一貫性を持たせる
<ベネフィット、ターゲット顧客、差別化戦略、4P。これらの戦略は一貫性がなければならない>

差別化戦略と4P の関連性を考える